飲食店の売り上げは、いかに料理を注文してもらえるかにかかっています。多くの飲食店では、お客様に1品でも多くの料理を注文してもらえるように研究を重ね、工夫を凝らしていることでしょう。しかし、中にはいまいち成果が上がらないケースもあるかもしれません。そんな飲食店経営者様に、料理の注文が見込める2つの工夫を紹介します。

メニュー表に詳細な料理情報を掲載する

料理は口の中に入るものです。健康に直結するため、材料や調理法などに関する情報が分からなければ注文をしづらい方は少なからずいます。理解しやすいのは、アレルギーに関する情報の表示でしょう。飲食店では、エビやカニ、小麦、そばのようなアレルギー発症数が多い特定原材料を料理に使っている場合、メニュー表などに特定原材料を使用している旨を明らかにすることが義務付けられています。アレルギーを持つ方は、該当食材を口にすることで健康に害が生じます。アレルギーによる健康被害を事前に防ぐために、そしてアレルギーを持つ方が安心して料理を頼むために、アレルギー表示は欠かせません。

お客様が気にしているのは、アレルギーによる健康被害のみではありません。味や調理方法、好みの食材が使われているか、嫌いな食材が使われていないかなども、料理を頼む際の判断基準になります。逆に言えば、これらの情報があれば、お客様が料理を頼みやすくなるということです。少々物足りないと感じた時に「我慢しよう」と思われるか「頼んでみよう」と思われるかは、売り上げを左右すると言っても良いのではないでしょうか？

視覚情報を与えて食欲をそそる

人間は視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感を持っています。このうち、視覚は特に食欲増進に大きく影響すると言われています。例えば、どこの飲食店でも、お客様に提供する料理は見た目に配慮しています。高級料理を提供する飲食店では、特にその傾向が強いですね。目で料理を楽しんでもらうという目的もありますが、美味しそうな見た目の食事を出すことで、お客様の食欲をそそり、美味しく食べてもらうという目的もあるのです。
また、多くの飲食店は店舗の外にショーケースを置き、実際に提供している料理のレプリカを展示しています。レプリカを展示することで、おもてを通りかかる方の目に入り、食欲増進効果が期待できるためです。

レプリカの展示によって食欲増進効果が期待できるならば、店舗内にも料理のレプリカを置き、お客様に見てもらってはいかがでしょうか？注文に迷っていた方も、レプリカを見て食欲を刺激され、注文を決めるかもしれません。寿司屋やカフェなど、冷やして提供するものを扱っている飲食店ならば、業務用の冷蔵ショーケースを用意して実物を展示しても良いですね。

料理情報の掲載と視覚情報の提供は、どちらもあと一歩のところで注文を決めかねているお客様に、注文を促す効果が見込めます。1人のお客様が注文する料理数が大幅に増えることはないものの、長期的な視野で見れば、売り上げの向上に繋がるのではないでしょうか？